でっきぶらし(News Paper)

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216号(2014年02月)3ページ

主催は動物病院

 日本平動物園で行っているガイドといえば定期的に行われているスポットガイドや動物たちのお食事タイム、ガイドボランティアが実施しているガイドです。でも、実はこっそりと動物病院担当の私たちが主催しているガイドもあるんです。最初は不定期にこぢんまりとやっていたガイドですが、今ではビジターセンターの一区画を使って大々的なイベントも行っています。「じゃあ何のガイドをしているの?」、「いつ頃イベントをしているの?」、「どこでガイドをしているの?」と疑問に感じると思いますので、今回は私たちが主催して行っているガイドやイベントについてのお話をします。
 動物病院には1年を通して静岡県内からいろんな動物が保護・収容されてきます。でも、この多くが誤認保護といわれる巣立ち雛たちの誘拐なんです。このような保護をなくそうと私たちが手作りのポスターなどを作って園内に掲示もしていますが、「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、誤認保護の鳥たちをみなさんの目の前で見せてガイドをします。このガイド、ただみなさんの目の前で鳥たちの説明をするだけじゃありません。この鳥たちはなぜ動物病院にいるのか、雛を見つけたらどうすればいいのか、親鳥と人間が育てる場合の違い、放野までの経緯などみなさんへの誤認保護に関する周知活動もかね合わせているのです。けれども、このガイドはいつでもやっているというわけではなく、主に巣立ち雛が増える春から夏に行っています。場所も人が多いエントランスやふれあい動物園前、放野の場合は人が少ない散策広場など、状況に応じて15分~1時間程ガイドをしています。みなさんも「誤認保護ってなんだろう?」と興味を持って鳥の生態について調べてみてください。小さな命からきっとたくさんのことを学ぶことができると思います。誤認保護に関するガイドだけでなく、骨格標本についても実は動物病院担当の私たちがビジターセンター付近でガイドをすることがあるので見かけたらラッキー、動物の骨を直に触って動物の構造や機能について学んでいってくださいね。
 次にビジターセンターの一区画を使って私たちが主催しているイベントについてです。はじめに行ったのは体育の日に開催した動物園のミニ運動会。園内の動物たちが持つ記録に挑戦し、動物たちの運動能力を対決形式で学んでもらおうという企画でした。もしかするとみなさんも参加されたのでは?私も「ワラビーと幅跳び対決!!」に挑戦しましたが、記録は2m15cm、ワラビーの3mにはなかなか及びませんね。この時は他にも「フラミンゴとバランス対決!!」や親子で挑戦する「小型サル親子のぎゅーっとゲーム!!」など楽しいイベントが盛りだくさんで、多くの方々に参加していただきました。ミニ運動会後、連休中やクリスマス期間にビジターセンター内で「Dr.サトーを救え」、「サンタさんからのおくりもの」といったテーマで動物たちのことをもっと知ってもらおうと、クイズ形式でイベントを行いました。さらに「サンタさんからのおくりもの」では私たちがサンタクロースの服を身にまといイベントを運営しました。このクイズイベント、誰でも分かる簡単な問題から大人も首をかしげる難しい問題までありました。クイズの中身も骨格標本を使ったり、動物たちが普段食べている餌の写真を使ったりと毎回違うテーマでクイズを出しているので、一回やったから次のイベントでも解けるというクイズではありません。でもクイズにチャレンジしたみなさんはきっと動物たちについてもっともっと詳しくなることができたでしょう。さらに私たちが主催しているイベントでは、参加されたみなさんに手作りのカードなど素敵なプレゼントを用意しています。ぜひ連休中や祝日は園内の掲示物やイベント情報に目を通してみてくださいね。普段見ること触ることが出来ない、とっても素敵な体験ができるかもしれませんよ。

動物病院担当 佐藤 環

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