でっきぶらし(News Paper)

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72号(1989年11月)13ページ

実習をして 日本獣医畜産大学 今泉貴善【小型サルにて・餌のこと】

 小型サルの実習で大変勉強になったのは、動物に与える餌についてだった。担当の松下さんはね神経質なくらい餌に気を使っていた。それは果物類の他に、「練り餌」という少し変わったものを与えていたからだ。この練り餌とは、ハチミツ、粉ミルク、こな粉、卵黄、お湯を混ぜ合わせたものであり、果物類だけでは不足なたん白質を補う為にと考え出されたものだった。
 与える餌の栄養のバランスがもたらす影響というのはどんなことがあるのか、我々人間と同じなんだと照らし合わせて考えてみると、それが一番よく表れるのは、赤ちゃんが生まれた場合、その生まれてすぐの赤ちゃんの健康状態に表れると思う。なぜなら、それは、その母親がどんな物を食べていたのかを、そのまま表すからだ。だから生まれた赤ちゃんが順調に育っていく、つまり、その動物の数を増やしていくだめには、とても重要であると思う。また、赤ちゃんでなくても、その動物が健康で長生きするかどうかにも非常に大きく影響するのではないかと思う。
 んなふうに考えていくうちに、松下さんが練り餌以外にも、粉ミルクなどの缶に記載されている成分表にも注意してみるというように、餌に対して絶えず気を使っている気持ちが、だんだんわかるようになってきた。

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