でっきぶらし(News Paper)

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158号(2004年03月)6ページ

学芸員実習を終えて 静岡大学  稲毛 香織

 学芸員実習でどこに行くか希望を聞かれた時、すぐに動物園がいいと思いました。動物が大好きだからです。期間は年末からお正月にかけてでした。普段は行くことのできない動物園に行けたので嬉しかったです。

 私は主にお正月の行事の一つ「おさるさんのクイズラリー」を作りました。どんなサルが日本平動物園にいるのかを調べることから始め、子供向けのクイズを作りました。どういうクイズがいいのか良く分からず悩みましたが、考えるのは楽しかったです。次に、クイズラリー用の看板を、デザインから作りました。板を切ったりペンキを塗ったりするのは普段しないので私にとっては大変なことでした(と言っても、ほとんど手伝っていただいたのですが…)。クイズラリーで持って歩いてもらう冊子も作りました。ワードで作るかと思ったらパワーポイントで作るといいと教えていただきました。このことは、大学でのレポートに役立ち良かったです。

 1月2日のクイズラリー初日は、たくさんの方がクイズラリーに挑戦して下さって冊子が足りなくなり何度も印刷するほどで、「簡単だったよー」「楽しかった」など、終った後にいろいろ感想が聞けたのが嬉しかったです。頑張って良かったと本当に思いました。

 もう一つのメインが飼育実習でした。2日間、象やフライングケージ、猛獣などの飼育を手伝わせていただきました。象の部屋の掃除は糞が思っていたよりずっと重くて、もっと力があったらと思いました。象の気が小さいことは今まで知らなかったので驚きでした。猛獣の部屋の移動の時は、足元の柵の下をライオンやヒョウなどが通ったので本当にドキドキしました。もともと猛獣を見るのは好きでしたが、もっと好きになりました。特に、トラの子のシマジロウの散歩をしたり小屋の外から一緒に遊んでいると野生のすごさとかわいさとでとても惹かれました。部屋の掃除をしたり餌を準備したりすることがたくさんあって大変でしたが、飼育係の方がとても愛情をもって動物に接しているのが伝わってきて温かい気持ちで取り組むことが出来ました。

 子ども動物園のふれあいにも参加させていただきました。子供たちが、モルモットの温かさに感動したり、ちょっと動くだけで目を輝かせている様子を見て、動物のすばらしさを感じました。初めは恐る恐る触っていたのに「名前を付けていい?」と聞く子もいました。糞をされて困っている子もいましたが、動物と直に触れ合うことはとてもいい経験になっていると思いました。生き物に接する機会は現在とても少なくなっているので動物園でこういうことをする機会を設けることはとても大切だと思います。

 実習期間中、普段は経験できないことをたくさん経験し、とても有意義な日々を過ごすことが出来ました。この実習で学んだことや考えたことをこれから生かしていきたいです。

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