でっきぶらし(News Paper)

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215号(2013年12月)2ページ

祝 グランドオープン!その3(ふれあい動物園)

 日本平動物園の中には、もうひとつ別の動物園があります。それが、「ふれあい動物園」です。動物園の動物は、そのほとんどが野生動物であり、直接さわることはできません。しかし、ふれあい動物園は違います。小動物を中心に触れ合うことを目的に造られた、まったく趣旨の異なる動物園だからです。
 平成24年にリニューアルオープンしたふれあい動物園は、動物園の大きな役割のひとつである動物愛護教育、情操教育の場として「命を伝える」を基本コンセプトに、いろいろな動物たちと触れ合うことができる施設です。実際に動物と接することで、体温や心臓の鼓動を感じ、動物を思いやり、大切に思う心を育んでもらうことを願い規模を拡大し造り変えました。
 工事は、平成21年度から平成23年度の2期に渡り行いました。「旧・子供動物園」は、敷地面積も狭かったため、広い遊園地と場所の入れ替えを行いながら工事を進めたためです。工事中は、来園者の方々に大変ご迷惑をお掛けしましたが、小動物とのふれあいイベント(昭和45年から開催)や毎年5千人近くの園児たちが訪れる幼児動物教室(昭和46年から開催)は、中断することなく行うことが出来ました。
 設計時には、飼育担当者からいろいろな構想が出てきました。施設のイメージは、「アメリカ西部農村地帯」のように全て木造造りにしたい、園内に小川を造って水遊びができるようにしたい、インコが自由に頭上を飛び回るような施設にしたいとか・・・。予算や面積、地形などの関係から全てが思うようにはなりませんでしたが、設備や規模は日本一の「ふれあい動物園」が開園したと思います。
 特に、「ふれあい館」は空調完備で、来園者にも、動物たちにも1年中快適な環境になっています。旧・子供動物園にあった「にこにこ広場」は、屋根だけの施設で、冬は北風がとても冷たく、夏は蒸し暑いという厳しい状況でした。ふれあい館の中では、いつものイベントとして「小動物とのふれあい」が人気です。時間は限定ですが、ウサギ・モルモットのタッチコーナーがあり、ウサギ・モルモット・ヒヨコの抱っこもできます。運が良ければ、ヘビとふれあうこともできるかもしれません。このタッチや抱っこのイベントは、平成11年から活躍していただいている黄色エプロン姿のN.Z.G.V.(日本平動物園ガイドボランティア)の手助けのおかげで、毎日行うことができます。また、雨天でも乗馬が可能な馬場では、土日祝日限定、年齢制限はありますが、ポニーに乗馬もできます。しかも、すべてのイベントは、無料なので多くの来園者に楽しんでもらっています。
 ロバ・ヤギ・ヒツジ・アヒル・ガチョウなどの身近な家畜、家禽や、触れ合うことはできませんが、インコ・オウム類、プレーリードッグなども展示していて、いろいろな動物たちと親しむことができます。よくしゃべるオオバタンの「ヤッコ」と、おしゃべりを楽しむこともできますよ。

飼育担当 柿島 安博

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