でっきぶらし(News Paper)

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「悪いヤツ・・・?」

みなさんは「ハイエナ」に、どんなイメージを持っていますか?他の動物の獲物を横取りする…、人の笑い声のような不気味な鳴き声…など、あまりいいイメージを持っていない方も多いのではないでしょうか?某アニメのラ〇オン〇ングでは、ライオンを貶める悪役として有名ですよね。でも、実際のハイエナは頭がよく、表情が豊かで、とても面白い動物なんです。今回はそんなハイエナ達を紹介します。

ハイエナは見た目は犬に似ていますが、実は犬の仲間ではありません。ハイエナ科という、独立したグループに属していて、どちらかといえばジャコウネコに近い動物です。(ジャコウネコはウンチによりいい香りのコーヒーになる、あの動物ですよ!)当園では、ハイエナの中で1番体が大きいブチハイエナという種類を飼育しています。ブチハイエナは野生では、メスをリーダーとした群れで生活しています。当園では、オスの兄弟のツキとセレンを飼育していますが、あまり仲が良くないので、1頭ずつ単独で暮らしています。どちらも人が大好きで、どうやら飼育員を群れの一員だと思っているみたい。近くに行くと、「なでて~」と網に体をすり寄せてきます。

ハイエナは肉食動物で、野生ではシマウマやヌーなどを狩って食べています。他の動物の獲物を横取りするイメージがありますが、実際は6割以上、自ら狩りをして獲物を捕らえているそうです。当園ではニワトリの頭と胸肉を与えています。ごはんは1日1回、毎週月曜日は絶食日です。絶食日とは、文字のとおり全くごはんを与えない日です。かわいそうに思われるかもしれませんが、この絶食日があるのにはちゃんと理由があります。野生の肉食動物は毎日狩りを行うわけではなく、狩りに失敗することも多いので、何日もごはんを食べられない日があるのが普通です。お肉はエネルギーを効率的に吸収できるので、獲物を1頭捕らえれば、しばらくはごはんを食べられなくても平気なんです。体も、その生活に適応したつくりになっているので、むしろお腹がすいている時がある方が、健康に過ごすことができます。逆に毎日お肉を食べていると、太ったり、内臓を悪くしてしまうことがあります。そのため、当園では大型の肉食動物は、ごはんは1日1回だけ、毎週月曜日は絶食日にしています。ですが、当のハイエナたちは飼育員が健康のためを思ってごはんをあげない…なんてことは知ったこっちゃ~ありません。ハイエナは毎日夕方に寝室にお肉を置いておいて、運動場から帰ってきてからごはんになります。月曜日はごはんを置かないのですが、ハイエナは嗅覚がとても優れているので、見えなくても寝室にお肉がないことはお見通し。いつもなら扉を開けるとダッシュで寝室に帰ってくるのに、絶食日は扉を開けても座っていたり、そっぽを向いたり。「ごはんがないなら帰らないよ!」というように、無言の抗議をしてきます。声をかけてもこちらをチラリとも見向きもしません。大体はしばらく待っていると、しぶしぶ入ってくるのですが、たまに頑として入ってこない日があります。飼育員は気が済むまでじーっと待っているしかありません。飼育員とハイエナの根競べなのですが、他の動物たちも寝室に帰れるのを待っているので、いつまでも待っているわけにはいきません。あまりにも帰ってこない日は、あきらめたふりをして、扉を閉めて、ホウキを持って掃除を始めるフリをします。すると、外で一夜を過ごすのは嫌なようで、「えっ?まだここにいるけど!」というように、こっちを見ながら慌ててウロウロし始めます。そこがチャンス!気が変わらないうちに急いで扉を開けると、すごすごと寝室に帰っていきます。

動物もよく見ていると、人間と同じように、目や顔の表情で、何を思っているかが何となくわかるようになります。特にハイエナは群れで生活している動物なので、表情がとっても豊かなんですよ。イメージにとらわれずに観察してみると、面白い発見があるかもしれません。みなさん是非、ツキとセレンに会って、ハイエナを好きになってくださいね! 
          
(江林 奏絵)

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