でっきぶらし(News Paper)

« 133号の13ページへ133号の15ページへ »

ニホンツキノワグマ 出産

 本州から九州に生息しているニホンツキノワグマは森林の開発により、減少していると言われています。当園で飼育しているニホンツキノワグマのメスの「サツキ」も今から10年ほど前の5月に、富士宮の開拓道路で保護され、生後2、3カ月の幼獣でした。その後、園内散歩をさせながら、人工保育を行ってきました。

 そうして一人前になった「サツキ」ですが、いつまでたってもやっぱり「甘えん坊」、「サツキ」の寝部屋の前に立つと、「ねえ、体をこすってよ!」と言わんばかりに檻の横に体を置き、じっとしているのです。
 そんな彼女の姿につい「はいはい、どこがかゆいのかな?」なんて独り言を言いながら、檻越しに、こすってやると気持ちよさそうな顔でいました。

 こんな甘えん坊の「サツキ」も、昨年6月に交尾を確認、今年に入り、寝部屋にワラを入れてやり、出産準備完了!その時を待ちました。 そして2月8日 朝、部屋の奥から子の鳴き声が聞こえたのです。 サツキも落ちついたもので、お腹の所に子を入れ、丸まっていました。

 子は順調に大きくなっていると思いますが、冬ごもりが終了するまで、しばらく子供との出会いは、お待ち下さい。

« 133号の13ページへ133号の15ページへ »