でっきぶらし(News Paper)

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スポットガイドだより 1

★7月19日  オランウータン
 
お日様の顔も覗くことの少ない今年の夏は、週末になりますと小雨がパラパラと降ることが多く、動物たちもちょっぴりしょぼくれ顔。
 
きっと退屈で「早く晴れてくれないかなー」と、思ったに違いありません。動物たちもそうですが我々動物園職員も気持ちはひとつでした。
 
そんな思いが神様に届いたのでございましょうか、飼育員が担当動物の近況などをご紹介する、当動物園名物のひとつスポットガイドの日は久々の快晴で「あーなんて気持ちの良い青空でしょう。素晴らしい。」

動物、植物にそしてあらゆる生命にエネルギーを降り注いでいる。太陽の恵みを感じずにはいられない日となりました。「シャーシャーシャー」お昼過ぎには蝉もオーケストラのように大合唱です。このころにはさすがに照りつける日光をよけ、少ない木陰でひと休みする来園者の方々も見うけられました。
 
そんな中いよいよガイドのはじまりです。今月のスポットはオランウータンでございます。飼育担当者の岩田さんがいろいろとお話をしてくれました。

生息地(棲むところ)は、東南アジアの熱帯雨林地域、主にスマトラ島とボルネオ島の森林に棲んでいますが、決して恒久な楽園でなく絶滅の危機に瀕していることを教わりました。

その原因のひとつとして、我々一部の人間による森林伐採やペットとしての密猟などによるもので棲む範囲が破壊されているのです。これは、非常に残念なことであります。

いうまでもなく環境破壊は地球全体のバランスを壊し、生態系に悪影響を与えることは、みなさまご承知のとおりです。環境保全第一に考え環境と開発のルールをもって行う持続可能な開発が必要ですね。お聞きになっていたお客さまも非常に関心が高かったです。
 
当園のオスはジュンでメスはキャンディーですが、現在はお見合い中で、期間はかれこれ一0七0日目だそうです。なぜ、そんなにメスが受け入れないのか、岩田さんはお話をしてくれました。

実は、3〜4年前にジュンがふざけてキャンディーを噛んだのです。「もー、駄目じゃないかー。女の子にはやさしくしなきゃ。ねっ、ジュン。」 しかしながら、最近、キャンディーの態度が軟化してきて、ジュンにあまえた行動をとるらしいのです。

ジュンの思いが届いたかな。なんと微笑ましい。「こころが広いよね、キャンディー」みなさま温かく見守ってかわいい赤ちゃんが誕生するのを待ちましょうね。

最後に飼育係りによる爪きりの様子をデモンストレーションしてくれました。いきなり作業しようとすると動いて離れて行ってしまうらしく、この日は、美味しそうなピーナッツをお口だけでカラをむき器用に「モグモグ・・・」と食べながら、爪を「パッチン、パッチン」と切りだしました。

愛きょうたっぷり、ほっぺもぷっくりでして来園者のみなさんも喜んでいただけることができまして実によかったです。飼育係りの岩田さん解説ありがとう。聞いてくださったみなさん、ありがとうございました。

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