でっきぶらし(News Paper)

« 48号の10ページへ48号の12ページへ »

オグロワラビー 信じられぬ「死」

                                           (松下 憲行)
 生き物はいつか死ぬもの。それも天寿を全うさせられないケースが多いから、先にはやり切れなくなることもある。病気や事故等、様々な原因によるのだが、時にはまったく首をかしげてしまう場合もある。最近のオグロワラビーの子の死は、正にそれが当てはまる。
 九月の初めに長年、有袋類の生態の妙を披露してくれていたビビが死に、かなりショックを受けていたのだが、それを和らげ励ましてくれたのが、ビビの子の成長であり、それにビビの妹に当たるメスの子の成長であった。
 ファミリーをなしている五頭が、好物のニセアカシアやヤナギの葉を一緒に食べている光景はいいものだ。本当に心をなごませてくれる、せっせと掃除や餌作りにいそしむ気にもさせてくれる。
 それが、昨日まで仲間と元気に餌を食べていた子(ビビの妹の)が、朝いつものように放飼場をのぞくと、泥まみれになって死んでいたのだ。ちょっと動きのとろいところがあったが、病気や怪我とは無関係のもの。それは、突然の全く信じられぬ死であった。
 解剖の結果では、急性の胃出血が死因であったとのこと。更にその原因はとなると、容易につかめるものではない。私自身、多くの動物の死を見つめてきたが、理解に苦しむケースであることは言うまでもない。

« 48号の10ページへ48号の12ページへ »