大きな口でパックンチョ!
モモイロペリカン
鳥綱 ペリカン目 ペリカン科



日本平動物園では
フライングメガドームで現在オス3羽、メス2羽、性別不明1羽飼育しています。
2021年4月に当園では初めてモモイロペリカンのヒナが誕生しました!
カッター(♂) 2003年7月3日来園
ルタ (♀) 1994年8月6日生まれ 常盤公園より来園
カタック(♂) 2003年5月22日生まれ 常盤公園より来園
マイ (♀) 2005年4月30日生まれ 常盤公園より来園
トラバス(♂) 2007年4月18日生まれ 常盤公園より来園
若鳥(性別不明)2021年4月22日生まれ 日本平動物園生まれ
一般的には
【分 布】
東ヨーロッパから西モンゴルにかけて繁殖し、北東アフリカやイラクから北インドにかけて越冬する。
【形 態】
オスは175cm、9-15kg、嘴の長さが347-471mm。メスが148cm、4-9kg、嘴の長さが289-400cm。翼長が226‐360cm。長い嘴、ピンクの脚、風切り羽は下側が黒色を呈している。頭頂部から後ろに向けて羽が伸びている。繁殖期の間、オスは顔の皮膚が黄色がかったピンク色になり、メスは明るいオレンジ色になる。脚はかすかに茜色を呈する。前額部は肥大し、瘤を形成する。非繁殖期の成鳥は羽色がくすむ。若鳥は上半身が灰色を帯びた茶色で、下半身が白茶色である。裸出部は淡い色を呈する。
【生 態】
ユーラシアでは、繁殖のための広大なヨシ原で、塩気性の湖、三角州、干潟、湿地などに生息する。アフリカではアルカリ性を含む湖または海で生活し、近海の平らな島や陸地で繁殖する。狩りはたいてい浅く暖かな水域で行われる。一般的に低地に棲む。
【食 性】
たいてい300‐600gくらいの魚。ヨーロッパではコイを好む。中国ではボラが記録されている。アフリカでの最も一般的な獲物はティラピアである。エサのほとんどが大きな魚だが、小魚も食べることができる。アフリカ南西部ウォルスベイでは、羽の生えそろっていない若鳥は鵜(う)の卵やヒナを食べるため、鵜の減少がペリカンの生息数に影響すると報告されている。一日の採餌量は900-1200gと見積もられている。たいていは集団で狩りを行い、ときおり単独で行うこともある。
【繁 殖】
温暖地域では春、アフリカでは1年中、インドでは2~4月から繁殖期を迎える。地上に巣をつくり広大なコロニーを形成する。巣は葦や枝を積み重ねて作る。しかしアフリカでは時折、ほとんど裸出した岩に直接作ることもある。平均2卵(1-3卵)産卵し、29-36日間抱卵する。雛は羽毛のない状態で孵化し、黒褐色である。育雛期間は65-75日間。性成熟はおそらく3-4年といわれている。
【渡 り】
ルーマニアのドナウデルタでの繁殖集団は、アフリカで越冬する。アジアの繁殖集団は、越冬のためパキスタンに渡る。熱帯地域と温暖地域の個体群は、定住性の場合と移動性の場合があるが、いずれも渡りはしないと考えられている。飛距離は長く、定住性の場合でも、エサ場を求めて1日に100km近い距離を往復しているという報告がある。
飼育日誌より
2023.08.12
モモイロペリカン ルタ(♀)午後の餌を食べに来ない。
2023.06.08
モモイロペリカン 昨年生まれの♀3羽、山口県宇部市ときわ動物園に出園する。
2021.11.08
モモイロペリカン ハムサ(仔)普通サイズのアジを5~6匹採食する。もう親からエサを貰っているところは最近見ない(本日200日齢)。
2021.07.21
モモイロペリカン モモイロペリカンのヒナがほとんど助走なく水面からフワリと少し浮き上がる。頬っぺたが白くなってきている(本日90日齢)。
2021.07.03
モモイロペリカン 幼鳥、体の大きさは母親のルタとほぼ同じくらいになっており、翼もだいぶ生えそろってきている。嘴はルタの7割程の長さ。