でっきぶらし(News Paper)

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133号(2000年01月)5ページ

あらかると 「ツキノワグマ 出会いと出産について」

 サツキちゃんとの出会いは、新人で日本平動物園の動物病院に配属(昭和63年4月)された時のことです。名前の由来は「さわやかな5月」「メスのクマ」で、「サツキ」と一発で決まりました。ミルクを与え、犬のように散歩させるという日課が毎日続きました。その数週間後にクマ舎に移動して行きました。
 野生からの保護動物同士でペアを組み、昨年5〜6月に交尾確認がとれました。今年の2月に出産準備のためのワラを部屋に敷き詰めておくと、自分で暖かな冬ごもり用の巣作りの準備がしてありました。
 作業中ホッキョクグマの大きくほえる声で気がつくと、サツキちゃんの部屋からギャーギャーと大きな鳴き声が聞こえました。少し見つめていると、親そっくりの赤ちゃんが1頭確認できました。後は春に巣穴から出てくるのが楽しみです。
(堀田 隆)

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