でっきぶらし(News Paper)

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139号(2001年01月)5ページ

〜あらかると〜 オランウータン・ジュンの  ダンボールちょいとひと工

 前号では、オランウータンのジュンがダンボール箱を小さな切れ端にしなくなったので、この遊びに 飽きてしまったのではと書きましたが、それには大きな理由がありました。年を越して寒さが厳しくなってくると、彼は防寒対策にダンボール箱を利用していたのです。
  放飼場に餌を入れておくと、室内から出てくると箱より餌を全て取り出し、箱の一カ所を破いて一枚の板状にします。それを冷たい風の吹く日は上手に立てて風よけに、また冷たいコンクリートに座る時は座布団替わりに、陽当たりが良い時は頭から尻にかけてお日様の熱を受けて暖まります。保温付きマントのようでとても気持ちよさそうで、夕方室内に戻る時も麻袋と共に必ず持って入ってゆきます。
  室内では、就寝時にはフロアヒーターの上に広げ、ダンボールが熱で暖かくなるとまるでホットカーペットみたいで、ここでも気持ちよさそうにしています。それに特注の麻袋をかぶって朝まで寝るのですが、体が少しばかり大き過ぎて頭が隠れてもお尻は丸見えです。この辺はご愛嬌です。

(池ヶ谷 正志)

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