でっきぶらし(News Paper)

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268号(2022年10月)1ページ

サイコ天国へ

 8月21日、シロサイのサイコが永眠しました。国内で4番目に高齢の41歳でした。サイコは開園20周年を記念してアドベンチャーワールドから当園に来園し、その後タロウと一緒に泥浴びをしたり、角を合わせて力比べをしたり、時には大好物のヘイキューブ(マメ科の草を固めた餌)をめぐって喧嘩をしたりと、33年間という長い年月を当園で過ごしてきました。

 約2年前に生殖器系の疾患が見つかり、高齢であることと体への負担を考慮して手術は行わず、投薬などの緩和ケアとしての治療を行ってきました。6月頃から放飼場に出たがらない日は寝室で展示をお休みしていることもありましたが、調子が良い時は「早く外に出して!」と扉を角で突いてアピールし、放飼場に出ると大好きな泥浴びをしてのんびり過ごしていました。過去のイベントでサイコに触ったことがあるお客様も多く、サイコの体調を気にして何度も足を運んでくださった方や、担当飼育員にねぎらいの言葉をかけてくださった方もいました。

 サイコは甘えん坊で撫でられるのが大好きでした。夕方にはいつも水入れの台の上に顎を乗せて、ブラッシングを待っている姿がとても可愛く、飼育員や獣医師からも「癒し系」として人気でした。献花台にはたくさんのお花とお手紙、お供えとしてサツマイモなどもいただきました。33年間、日本平動物園でたくさんの人を温かい気持ちにしてくれてありがとう、本当にお疲れ様。そしてサイコのことを見守ってくださった皆さんもありがとうございました。サイコが治療をがんばってきた様子についてはこのあとの病院だよりにて詳しく紹介します。

(大谷 舞)

 

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