でっきぶらし(News Paper)

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260号(2021年06月)2ページ

バタバタの担当変更!

 年度が変われば飼育員の担当替え、つまり担当動物の変更があります。今年は大きく変更があり、飼育員もみんなバタバタしておりました。

 担当替えでは、まずマニュアルで大まかに新担当者へ餌の量や与え方、掃除の仕方、各個体の特徴などを引継ぎます。そして細かい部分の引継ぎと獣舎の案内で新担当者を連れて数日一緒に作業をするのですが、ここで初めて動物達は新担当者と顔合わせをすることになります。動物達にとっては「旧担当者=知っている人」、「新担当者=知らない人」です。「知っている人」と一緒に顔を見せることで動物達も「この人と一緒なら大丈夫かな」となるわけです。そうして何回か顔を合わせるうちに「またこの人か」と警戒心が和らいでいきます。

 大抵の動物は1回~数回の顔合わせで大丈夫ですが、例外もあります。それがゾウと類人猿です。賢い彼らは人をよく見ています。そして相手に合わせて態度を変えます。彼らに認められなければ担当者にはなれません。そのため新担当者の引継ぎには何年もかかります。この間は「見習い」として顔合わせや動物に直接関わらない業務の補助などを行って、徐々に動物との距離を縮めていきます。

 この号が発行される頃にはだいぶ落ち着いていると思いますが、新担当最初の1年はわからないことだらけです。温かく見守ってください。

(増田 知美)

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