でっきぶらし(News Paper)

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253号(2020年04月)9ページ

スポットガイド 2月2日 夜行性動物

 この冬はこれまでにない暖冬で、まだ静岡市駿河区で氷点下になった日がないそうです。例年なら動物園の上の池に氷が張り、その上をカモが歩いている姿が見られます。ところが今年は水面にのんびり浮かんでいて、池の脇で咲き出した梅の花を見ると「もう春?」などと勘違いしてしまいそうです。ですが暖冬も良いことばかりでは無く、テレビで「春先に野菜が高くなりそうです」などと報道されていると、今後の動物の餌代が心配になる今日この頃です。

 そんな暖かな2月2日にスポットガイドを夜行性動物館で行いました。現在の飼育員、寒暖差が激しいとアレルギー性鼻炎、南風が吹くと花粉症、マスクの外せない担当者の都合で室内にて開催しました。ガイドは最初クイズ形式で始めました『どうせ室内が暗いなら暗いことをガイドしよう』、クイズの内容は、①なぜ室内が暗いのか?(ⓐ夜間に活発に行動する動物たちが見やすいⓑガイドする飼育員が恥ずかしがり屋)②動物たちの日光浴はどうしているの?(ⓐ休園日に屋外で日向ぼっこⓑ日焼けサロンで日光浴)といった感じです(答え:①ⓐ気持ち的にはⓑです、②ⓑ紫外線を照射する特殊な照明を各展示室に設置し夜間点灯しています、形状がねじれて変っています)。その後は餌の実物をお見せして、食事の様子を観察して頂きながら飼育している個体を説明しました。『野生の生息地や生態はインターネットで詳しく紹介されている昨今、紹介されない内容をガイドしよう』と、ヤマアラシの硬く尖った毛に攻撃されないで飼育員が餌をあげる方法、夜に近所を歩く動物が猫だと思ったら実はハクビシンだった時の見分け方、フタユビナマケモノのウンチの様子(おしりを振りながらします、お客様が笑うまでひたすらその物まねを繰り返した飼育員にお付き合い下さりありがとうございました(笑))、等々でした。飼育員の独断でかなり偏った内容のガイドでしたが、予想以上に皆様盛り上がってくださり、ありがとうございました。

(河村茂保)

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