でっきぶらし(News Paper)

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238号(2017年10月)2ページ

「アメリカバイソンのモモちゃん」

 今年の四月からアメリカバイソンの担当になった。う~ん…気が重い。なぜかというと、全国の動物園の中でモモちゃんは最高齢の個体だからです。2~3年前にうちの飼育員が調べたところ、タッチの差ではあるがモモが最高齢だということが判明しました。今年で24歳。人間でいうと80歳以上のおばあちゃんになります。非常にプレッシャーがかかります。なんとかもっと長生きできるように飼育していかないとなりません。そんなモモちゃんですが、今のところ非常に元気で飼育員の自分を威嚇することもあります。今の心配は、バイソンは寒さに強いのですが、暑さにはめっぽう弱い動物です。なので、ここ近年の酷暑はモモちゃんにとっては地獄の日々だといえます。夏の放飼場にいるモモちゃんを見ると、日陰にいてくれればいいのですが、日向で寝そべっていることのほうが多いです。そんな時は死んでいるのかとビックリして声をかけますが、モモちゃんは寝たまま尻尾を振り「大丈夫だ」と挨拶してくれます。ほんとヒヤヒヤさせてくれます。そんな時は少し水をかけたりしますが、バッファローと違い水を嫌うようで、どこかに逃げていってしまいます。そんなこともあり、モモちゃんの入舎は早めにすることを心掛けています。寝室の中は日陰で扇風機もあるので、涼しいからです。皆さんは放飼場にいないのでガッカリするかもしれませんが、獣舎の中に入ったモモちゃんはより一層近くで見れて、それもまた良いと思うので暖かく見守ってください。そんなモモちゃんは、皆さんとまだまだ楽しい時間を過ごしていきたいと思っていると思うので、ご来園の際にはぜひモモちゃんに一言声をかけていってください。モモちゃんも尻尾を振ってお返事してくれると思います。

 ちなみに、モモちゃんが放飼場にいる間、寝室の中を見張っているぬいぐるみ、通称「コマックくん」が最近なにかと話題です。そちらのほうもモモちゃんと合わせてぜひ見に来てください。コマックくんについては、また次回…。

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