でっきぶらし(News Paper)

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222号(2015年02月)7ページ

スポットガイドだより

11月16日フンボルトペンギン

 今回のスポットガイドはフンボルトペンギン。人気動物だけあって、当日は大勢のお客様で賑わいました。
 解説の前にまずは、お腹を空かせたペンギンたちにお魚のプレゼントです。お客様に、ペンギンの餌であるアジを、プールに向かって投げ入れてもらいました。ペンギンたちが縦横無尽に泳ぎ回り、勢いよくアジを食べる姿に、プールの外から驚く声があがりました。
 その後は飼育員による解説です。当園で飼育しているフンボルトペンギンは、全長約60cm、胸にある1本のラインが特徴で、野生ではペルーからチリの海岸周辺といった暖かい場所に生息しています。流線型の体は、水の抵抗を少なくするので泳ぐのにとても役立ちます。ちなみに同じ大きさの鳥であるオニオオハシと比較すると、体重は約10倍(ペンギンが約5kg、オニオオハシが約500g)で、冷たい海水で体が冷えにくいように、羽もびっしり生えています。このような特徴をもったフンボルトペンギンですが、実は、絶滅のおそれのある動植物を保護する「ワシントン条約」の附属書Ⅰに指定されています。野生下では絶滅が危惧されているため、生体はもちろん、羽などの取引も厳しく制限されているのです。
 目の前にいるペンギンたちに食事をあげた後の解説だったので、参加されたお客様もより一層熱心に聞き入っているように感じました。参加してくださった皆様、ありがとうございました。


12月21日ピューマ

今回のスポットガイドはピューマ。当日は飼育員によるガイドの他、特別に先着10組のお客様に餌やり体験をしていただきました。餌やりができるということで、ガイドが始まる前に整理券は全て配布終了となってしまいました。
 ピューマはアメリカ大陸に広く分布しているネコ科の動物です。同じアメリカ大陸でも暖かいところから寒いところまでと生息域が広く、暖かいところに生息するものは体が小さく、寒いところに生息するものは大きい、といったように、生息している環境により体つきが異なります。また、体毛の色も異なるそうです。野生下ではシカやペッカリーといった動物を捕食していますが、当園では馬肉や鶏肉を与えています。当園のピューマ2頭はアメリカのオマハから譲渡された個体で、オスがリンカーン、メスがエリザベスと名付けられています。ちなみにこのピューマ、当園の個体は成獣なので体に模様はありませんが、幼獣には黒い斑点模様がついています。
 飼育員によるガイドが終わった後は皆様お待ちかねの餌やりタイムです。ピューマを驚かせないように慎重に動き、目の前にいるピューマに馬肉を与えていただきました。時々お腹を空かせたピューマが、早く餌をよこせと言わんばかりに鳴くので、驚いてしまわれた方もいらしたようです。めったに出来ない体験で、ドキドキしながら行ってもらえたのではないでしょうか。

飼育係 宮田 鮎美

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