でっきぶらし(News Paper)

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221号(2014年12月)3ページ

キリンの「リン」さんとの思い出

 キリンの「リン」が死亡して、3ヶ月が過ぎようとしています。元気だった頃の思い出として「キリンに葉っぱのプレゼント」のイベントがありました。
 このイベントはほぼ毎日午後2時30分から、小さな子どもさんでもわりと簡単に餌やりが出来るという事で、休日には20分くらい前からキリン舎の前で並んで待っているくらい、お客様には定着していたイベントでした。
このキリンの「リン」さん、なかなかのこだわりがあって、葉っぱといっても特にシイの葉が好物で、中でも青々とした少し硬めの葉っぱが好きでした。春先に出る新芽の柔らかくておいしそうに見える葉っぱは、どうも口に合わないようでした。
 この「キリンに葉っぱのプレゼント」の反応は人それぞれで、小さな子どもさんでも最初からまったくダメですぐに泣き出す子もいれば、最初は恐々やっていたけれど次第に慣れてきて何度もやりたがる子。また、始めは上手くやれていたけれど、キリンの長い舌に舐められて急に出来なくなる子どもさんと色々です。そして意外に思ったことは、お孫さんと来た年配の方で、この歳になって初めての体験をしたと喜んで帰られる方がけっこう多いことです。またカップルで来園したお客様で、女性の方がわりと平気で餌やりをやるのに対して、男性の方は「オレは止めとく」と案外恐がりが多い気がします。
 とまあ「リン」さんとの思い出を綴らせてもらいました。キリンが日本平動物園からいなくなった今では、このイベントも出来なくなってしまいましたが、いずれまた新しくキリンが来園したら、「キリンに葉っぱのプレゼント」を復活したいと思います。それまでみなさん、首を長~くして待っていてください。

飼育係 諸星 孝

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