でっきぶらし(News Paper)

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219号(2014年08月)1ページ

ぐうているい』ラッシュの初夏

 今年はヒツジが4頭も生まれました。ヒツジの仔どもには、仔どもの時にしか見られないレアなものがついています。それはしっぽ!みなさん、ヒツジのしっぽのかたちがわかりますか?知らない人が多いのではないでしょうか。実は、人が飼っているヒツジの多くが産まれてすぐにしっぽを切ってしまうため、ヒツジのしっぽを見る機会はなかなかないのです。ヒツジのしっぽは放っておくと長く伸びますが、牛のように上下にふって虫を追い払ったりは出来ません。それどころか、うんちで汚れて病気のもとになってしまうことがあるため、仔どものうちに切ることが多いのです。もちろん、日本平動物園でも仔どもが安定して成長し始めたら、しっぽを切ってしまいます。なので、産まれてすぐに来園いただいたラッキーなお客様だけがちょっとレアなヒツジのしっぽを見られたはずです。
 そして、5月13日に当園では16年ぶりにバーバリシープの赤ちゃんも生まれました。バーバリシープは砂漠や岩場に生息するヒツジの仲間です。エサの少ない砂漠に適応し、なんでも食べてくれるので、当園ではグルメな動物たちが残した餌を処理してくれる頼れる存在でもあります。崖のような急斜面でも身軽に上り下りすることが出来るのが自慢で、動物園でも野生下の岩場を模した狭い足場しかない急斜面を上り下りする姿をご覧いただけます。大人のオスは80kgを超えるバーバリシープですが、赤ちゃんは人が片腕で持ち上げられるほどに小さい体で生まれます。しかし、生まれてすぐに自分で立ち、歩くことができ、今回の赤ちゃんも3日目には放飼場の最上段まで自力でのぼって行ったそうです。飼育担当者が、成長が早い!と驚くほどの赤ちゃんなので、かわいい時期を逃さないように早めに見に来てくださいね。
 さらに、こちらは『ぐうているい』ではありませんが、5月22日にフンボルトペンギンのヒナが孵りました。生誕時は100gくらいだった体もスクスクと育ち、体重が2kgくらいになる7月初旬に、やっと巣穴から出る練習が始まりました。今はまだ両親がつきっきりでヒナのそばにいるため、外に出してもらえる時間も短いのですが、この号が発行される頃には、自分の意志で外を歩き回っているかもしれません。ペンギンのヒナは大人と違う模様をしていますので、一目でわかると思います。ヒナに会いに来てあげてください。

飼育係 中村 あゆみ

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