でっきぶらし(News Paper)

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200号(2011年06月)1ページ

新施設のオープン

 おかげさまで、「でっきぶらし」は発刊第200号を迎えました。
 このでっきぶらし第200号がみなさんの目に入る頃には日本平動物園に、2つの新しい施設がオープンします。
 その2つの新施設とは「フライングメガドーム」と「は虫類館」です。猛獣館299に続き、当園の再整備計画で建設されたものです。
 フライングメガドームはキリン舎の向かいにあったフライングケージを引き継ぐ施設です。園内にある大きな2つの池のうち、1つをそのまま巨大な金属製のネットでおおってしまいました。ここに旧フライングケージにいた鳥たちがそっくり引っ越しました。
 ショウジョウトキ、クロトキ、ブロンズトキ、ベニヘラサギなどのトキの仲間、ツクシガモ、オシドリ、キンクロハジロ、ホシハジロ、カルガモなどのカモの仲間、その他カンムリヅル、モモイロペリカンがフライングメガドームの住人になります。カンムリヅルは伊豆シャボテン公園から新たに4羽が来園しました。
 池の中には観察デッキがあり橋を渡って行くことが出来ます。また、池のふちには棚田のようなフラミンゴの飼育スペースが設けられました。これまで日本平動物園の正門を入ると、正面にフラミンゴ達がピンク色の姿を見せてくれていましたが、これからはフライングメガドームの中で皆さんの来園をお迎えします。
 また前回の記事で、日本平動物園に来園して出番を待っていたこの新施設のニューフェース、インカアジサシのお話を“ちらっ”といたしました。いよいよこの鳥たちもフライングメガドームの広い空間へのデビューを飾りました。
 インカアジサシは全長40cmくらい、全身黒に近い灰色をしています。クチバシと両足は赤く、翼のうしろに白いふちどりがあり、オス・メスとも同じ羽根の色をしています。
なんといっても特徴的なのがクチバシの両脇からうしろむきに伸びた白く細い羽根です。その先端は下向きにカーブしていて、さながらヨーロッパの皇帝のヒゲのようです。
 インカアジサシの詳しい紹介はまた別の機会に譲りますが、フライングメガドームの中をユーモラスな声で鳴きながら飛び交うその姿は、とってもすがすがしい印象を与えてくれるでしょう。
 さて、もう一つの新施設は「は虫類館」です。以前に旧クマ舎のあった場所へ建てられた淡いブルーグリーンのしゃれた感じの建物です。展望広場のある高台にある旧爬虫類館の動物たちが引っ越しを終え、再デビューを果たしました。
 新「は虫類館」は旧爬虫類館の展示動物を引き継いでいますが、その展示方法は見る人のこころを爬虫類の神秘の世界に引き込むよう新しい工夫をこらしています。おなじみの顔ぶれの他、新しく日本平動物園にお目見えしたオオアナコンダや、クチビロカイマンの若いペアが展示の仲間に加わりました。館内は動物たちの生息環境ごとに展示が分かれていて、それぞれの種がどういう環境にくらしているか理解を深められるよう配置されています。ヘビやトカゲはちょっと・・・というかたもどうぞお立ち寄りください。少しは爬虫類への感じ方が変わるかもしれませんね。

動物病院 菅野 展美

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