でっきぶらし(News Paper)

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197号(2010年12月)6ページ

スポットガイドだより

≪9月19日 子供動物園ヤギ≫

 九月の第三日曜日、新しい子供動物園でヤギの解説がおこなわれました。担当は山本飼育員です。ヤギの種類はザーネン種、アルパイン、ヌビアン、日本在来種トカラ山羊、シバ山羊など種類は数多いですが、うちの動物園では、ザーネン種を現在十五頭飼育しています。
 顔の表情や模様など個体によってさまざまですが、どの個体にも一頭一頭、愛称があるようで名前や性格などを紹介していました。そのあと、生態についての解説や実際に与えているエサに触ってもらうなど、興味心身で楽しそうででした。最後には参加者の皆さんが用意されていたキャベツを一枚一枚手に取ってヤギに与え、シャキシャキっと食べる様子を見てとっても嬉しそうでした。

≪10月17日 マサイキリン≫

 今年の夏は、連日うだるような暑さが続き体力消耗も激しく大変でしたが、十月に入りようやく暑さも和らいで、だいぶ過ごしやすくなりました。動物たちもひと安心…。
 さて、今回のスポットガイドはマサイキリンです。担当は佐野一成飼育員です。始まる前から大勢のお客さんが集まり、五十枚ほど用意しておいたキリンのパンフレットもあっという間に無くなってしまいました。
 飼育員によるお話は、今年一月に生まれたこども…雄のハートでした。この個体は母親リンが産んだのですが、ネグレクト(育児放棄)したために急きょ佐野飼育員が母親代わりで大切に育てたのです。生産の予定日とそして時刻は、これまでの繁殖記録をもとにあとは、経験と感で割り出し、潮の満潮時を参考に、およそ六分の誤差で母親の羊膜を破って無事に産まれてきたのです。
 感動!しかし、初めてミルクを飲ませる時は、素直に吸ってくれず、慣すまでには大変苦労された思い出話をしてくれました。現在のハートはすくすくと育ちたくましくも感じますが、佐野飼育員が近くへ行き手を差しのべると、寄り添うように、甘えている様子は可愛くもあり、羨ましくも映りとても印象的でした。ハート、いつまでも元気な姿をわれわれに見せてね…。お客さんも喜んでいただいて大成功でした。

ズースポットガイド班長 青木光生

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