でっきぶらし(News Paper)

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195号(2010年08月)5ページ

≪実習だより≫動物園研修を終えて

 私は、6月19日から30日の12日間、日本平動物園で研修をさせていただきました。
 私は、この研修の間に様々な動物と関わらせていただきました。毎日が充実していて、あっという間の12日間でした。
 まず1日目から3日目までは、子供動物園でプレーリードッグやミーアキャット、ポニーなどの飼育をしました。期間中に、プレーリードッグやミーアキャットの移動があり、動物の捕まえ方を見ることができた事はとても貴重な経験になりました。また、インコの餌台を作ったり、にこにこ広場の監視をするなど、動物の飼育以外にもたくさんの仕事があることがわかりました。
 4日目から6日目までは、猛獣館とオオアリクイ、ブチハイエナの仕事をしました。オオアリクイには直接触れる事ができ、マッサージをすると体を前後に動かして気持ちよさそうにしていました。リクガメは、外に移動したり室内に入れる時に、台車に乗せて運びましたが、とても重くて大変でした。また、リクガメの餌用にクズの葉を取りに行きました。動物の知識だけでなく、動物の餌になる植物についての知識も大切だと感じました。猛獣館の動物やブチハイエナは、直接触れる事はありませんでしたが、獣舎に入る時には必ず声をかけていました。特に、アムールトラやライオンは、飼育係さんが声をかけると鼻を鳴らして挨拶を返していたので、すごいと思いました。また、ホッキョクグマには声をかけながら手渡しで餌を与えました。直接触れられない動物とも、それぞれの動物に合った方法でコミュニケーションを取ることが大切だと感じました。猛獣館では、普段ガラス越しに見ている動物たちも、バックヤードに入ると見られている感覚が強かったのがとても印象的でした。
 8日目から10日目までは、爬虫類館で仕事をさせていただきました。爬虫類館では、ヘビやトカゲの他にも、餌となるマウスやミルワーム、コオロギなども飼育していました。また、バックヤードで飼育している動物の数もとても多く、1人で全ての動物を飼育している飼育係さんはすごいと思いました。
 11日目と12日目は、サイ、バク、小型サル舎で仕事をさせていただきました。小型サル舎にいるエリマキキツネザルとワオキツネザルは、同じキツネザルでも体の仕組みが全く違うことがわかり、とても驚きました。バク舎には、室内や外に、足を痛めないようにするための黒いマットが敷いてあったり、小型サルには、ミルクと卵と食パンなどを混ぜた餌を与えていたりと、飼育係さんは動物のために色々な工夫をしていることがわかりました。
 色々な動物と関わらせていただき、動物の飼育をするということは、どんな動物でも同じように大変で、責任があるという事を改めて実感しました。
 いつも、来園者側から見ている動物たちのお世話を実際に体験する事ができ、本当に幸せでした。今回の研修で学んだ事を今後に生かしていきたいと思っています。
 最後になりましたが、未熟な私にご指導くださった多くの飼育係の方々、獣医師の方々、本当にありがとうございました。
(東京コミュニケーションアート専門学校2年 永倉頌子)

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