でっきぶらし(News Paper)

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187号(2009年04月)3ページ

<骨まで愛して>

動物園に来てくださるみなさんは、展示されている元気な動物たちに会いに来ていますよね。

その裏には、残念ながら死んでゆく動物たちもいます。園内になる資料館には、そうした動物たちが骨格標本や剥製となり、第二の人生を生前とは違う姿で送っています。

皆さんは、骨格標本や剥製に興味はありますか?私は今、骨に夢中です。
なぜかというと、それは好奇心です。動物が好きだから、動物のすべてを知りたくなりました。そう、すべてを。体の中も。骨までも。

骨を見ていると、表皮の上からは気付かなかった動物たちの生態が観察できます。
骨は美しいです。動物の種ごと、脈々と続いてきた歴史が、そこに凝縮されているような気がします。

骨は実際に手にとり、重さ、感触を確かめられるのも魅力です。本物の存在感があります。骨に興味がわくと、園内の展示動物を見ていても、この子はどんな骨格をしているのだろう?と想像力を駆り立てられます。
 
私の骨好きはまだ始まったばかりですが、お昼に食べたフライドチキンや夕飯のおかずの魚など、身近にある、ありとあらゆる骨と関わりながら、骨格標本を作る技術を身につけ、一体でも多くの動物を大切に保存していきたいです。
(山田 泰子)

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