でっきぶらし(News Paper)

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172号(2006年10月)1ページ

【子トラ達の  愛称決まる】

平成18年5月23日に生まれましたアムールトラのオス2頭の子供たちの名前が「カイ」と「ケン」に決まりました。多数の応募有り難うございました。お陰様で9月23日に命名式を行うことが出来ました。

実は今回生まれたトラの子供達は3頭なのですが、生後間もない27日に少し小柄な1頭がミルクを上手に飲むことができず、次第に衰弱したため人工哺育となりました。本来なら3頭一緒に命名式を迎えるはずでしたが少し残念です。

一方、元気な2頭は順調に成育しているのですが、母親と運動場に出る頃から飼育員を悩ましてばかりでした。部屋の掃除を行うため、母親と子供達を一旦通路に出し、掃除終了後再び寝室に戻す際に親はすんなりと入舎するのですが、子供達は暗くひんやりとした通路がお気に入りなのか、なかなか入舎してくれません。

始めの頃は体重数kgとぬいぐるみのようで飼育係が通路に入り片手で抱き上げ寝室に収容していたのですが、やがて10kgを越える頃になると、一人前に野生の本能が芽生えだし、牙を向けるようになるとたとえ飼育員でも手が出せなくなりました。

この頃から2頭の子供達はそれぞれ異なった性格が目立ち、おとなしくいつも控えめで一歩遠くから様子を伺う「カイ」、一方の「ケン」は臆病なくせに目立ちたがりやで好奇心旺盛な、おっちょこちょいの性格です。ある日のこと「ケン」は私達が見ている前で、運動場のプールの縁に足を滑らせプールに落ちてしまいました。

最初は大丈夫だろうと見ていたが「ひょっとするとやばい」の一声で運動場出入扉に駆け足、「ケン」はイヌかきならぬネコ泳ぎをしていましたが水面下に消えてしまったのです。幸いにも母親は通路に入っていたため即座に通路扉を閉め、プールに駆け寄ると「ケン」は水中でもがいているではありませんか。

意を決し飼育係が素手で水中から救い出しました。幸い水は余り飲んでおらず大事には至りませんでした。おっちょこちょいな性格の「ケン」はそれからも7m下のモートに2回も転落し飼育員を冷や冷やさせてばかりです。将来は、さぞかし大物になることでしょう。

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