でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 170号の3ページへ170号の5ページへ »

170号(2006年06月)4ページ

ライオンの食事風景

ライオンの迫力ある食事風景をお客様に見せたいと以前から思っていました。しかし開園時からの獣舎は古く、また窓ガラスが地震対策にと18年前に張ったフィルムが劣化して見にくいこと、見る場所が狭いこと、餌入れがキーパー通路側にあり餌を落とす構造のために普段はお客様側からはライオンのお尻を見ることになるなど、多くの問題がありました。それでも時々、ライオンを入舎させると急いで裏側に回り食事風景を見る方が多くありました。そのため、時々お客様の少ない時に「ライオンを部屋の中に入れますので裏側にお回りください」と声をかけて餌を見える場所に置き、見ていただいたところ大変喜んでくださいました。

 そこで、夏になったところで見にくい窓のサッシをライオン・ジャガー・トラのところまで外しオープンにしたところ、かなり広いスペースで見ることができました。そこで本格的に見せるため、ジャガーの前にライオンの型を切り取った看板を立て、餌を食べる写真と案内、時間の表示をしました。平日3時、土日祝日は4時の案内です。平日は園内放送をかけたりしますが、土日祝日などは時間になるころにはかなりの方が待っていて、見る場所が一杯になります。

 どんな感じで行っているかというと、最初に餌などのミニガイドをします。その後に、お客様が多いときは「お子供様は前列にしてあげて下さい。前の方は低くして皆様で見られるようにしましょう」と声をかけてから、ライオン・ジャガーを部屋の中に入れます。特にライオンのオスが目の前に入ってくると「オー」と歓声がして餌を食べる姿に皆さん感動しています。しかし、発情時にはオスは部屋に入ってくるのにも時間がかかり、部屋に入ってもメスの方をのぞいて食べないこともあります。そんな時はお客様もガッカリしているようです。

 また、餌を食べて10分位すると満腹感となわばりの主張のためと思われる鳴き声も聞かれ、人気があります。部屋の中なので声が響き、迫力のある鳴き声を聞いて遠くにいってしまったお客様が戻ってくる姿も見られます。また、小さなお子様はその鳴き声で泣き出してしまうこともあります。

 そんな迫力ある食事風景を近くで見られるので一度ご覧になってください。(佐野 一成)

« 170号の3ページへ170号の5ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ