でっきぶらし(News Paper)

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163号(2005年01月)3ページ

出張動物園ガイドに行って来ました!

去る2月24日、市内南部小学校へバイソン担当の花崎君および学芸員実習生の3名で、出張動物園ガイドを行いに出掛けました。この出張動物園ガイドというのは、市内の小中学校の要請に基づき、その学校に飼育係が訪れ、希少動物やサルの仲間、肉食・草食動物など各テーマに沿って子供達に授業をするというものです。

これは、動物園の役割の一つである「教育」のうち、特に今までうちの動物園に欠けていた分野を充実させていくため、学校と協力連携し、今年度から実施しているものです。

今回の南部小学校では、3年生1学年90名を対象に、トータル1時間、肉食動物や草食動物の話をするという内容のものでした。学校側からは、肉食動物・草食動物の話をして下さいと言われていたのですが、さてこちら何分にも学校に行って子供達の前で話をするなんていうのは、今までに経験したことがなく初めてのこと。

普段、来園されるお客様に自分の担当動物を前にしてその動物を説明するのとは訳が違い、いったいどんな話をどんな具合でしたらいいものか?いざ時間内で、その内容・構成を考えるとこれはちょっと大変だぞと頭を抱えてしまいました。

その中で私が重要視したポイントとしては、まず第一に自分が「現場の飼育係」だということ。学校の先生ではなく、普段動物園で実際に動物の世話をしている人、その持ち味を大切に活かしていきたいなと思いました。あと少し欲張りな話ですが、動物の話だけに留まらず、何か飼育係として子供達にメッセージを伝えられればと思いました。

そんなことを考えながら自分なりに話の内容を四苦八苦考え学校に行き、いざ授業開始!・・・さて、どうだったでしょう?結果は、皆さん大体ご想像の通りでありました。自分ではこんな感じ、あんな感じとイメージしながら子供達の前に立ったつもりでしたが、いざ子供達と面と向かって話をするとなると、これがなかなか・・・。話だけで小学校3年生の子供達に飽きさせず興味を持たせ、数十分話をするというのは、かなり難しいものがありました。

また、言い訳がましいですがその日は冷え込みがきつく、寒い体育館の床の上で子供達が話を聞かなければいけないという悪条件もあった?と少しは思います。動物のビデオを流している時などはかなりそちらに注目してくれているようでしたので、やはり話だけではなくもう少し小道具(動物の毛皮や頭骨など)も織り交ぜながら話を組み立てていけば良かったかなと思いました。

今回はとにかく初めてのことでしたので、勝手がさっぱりわからず子供達には少し退屈な時間を過ごさせてしまったのではと思いました。後日、その子供達から授業の感想文を送っていただき、子供達の思ったことなどまたいろいろと勉強になりました。次回学校に行く機会がありましたら、今回の反省、経験を踏まえ、また何よりもっと自分に余裕を持って子供達に接していけたらなと思いました。

なお、私が今回子供達に伝えたかったメッセージとは・・・「コミュニケーション」でした。動物同士のコミュニケーションの取り方から、我々人間(動物の一員として)にとってもコミュニケーションの大切さ、会話するということの大切さを学んでほしいと思いました。この私のささやかな?メッセージが果たして子供達に伝わったのか、ウーン!?・・・

松永 亨)

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