でっきぶらし(News Paper)

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160号(2004年07月)6ページ

【動物園実習だより2】

  実習を終えて 
 
           静岡大学  前島 知恵

 実習では主に夏のイベントの準備をしました。夏には様々なイベントがあります。その看板を作りました。自分なりに見やすい色、内容にあったデザインなど工夫したつもりなので、自己満足かもしれませんが納得のいくものができました。特に「ペンギンに魚のプレゼント」「夜の動物園見学」の看板はデザインから考えたのでやり甲斐がありました。そんな看板が初めてお客様の前に出たときは、嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちでした。ただ、今回は私が実習生だったので看板に専念でき時間も取れましたが、職員の方は1人で仕事がいくつもあって、1つの作業にだけ時間をかけることは難しそうで、実際は私が実習で体験している仕事よりももっと大変だろうと思いました。
 35周年を記念して群馬サファリからやってきたライオン君の名前の公募の表を集計することもしました。個性的でユニークな名前も多く、とても楽しませていただきました。自分の子供の名前を考えるように願いを込めて考えてくださった方もいて、「なんて幸せなライオン君だろう」と羨ましかったです。また、ハガキで送ってくださった方の中に「いつも動物のお世話ご苦労様です!」と書いてあると、実習生の私まで嬉しくなって職員の方にはがきの紹介もしました。
 動物園や動物についても説明していただいたので1匹1匹の動物に愛着を持ちました。動物は通りかかるたびに違った表情を見せるので、毎日新たな一面を発見できて飽きなかったです。特にリスザルのチッチ君とは友達になれました(たぶん)。チッチ君がお客様の前に出る日が楽しみです。同じ動物でもそれぞれに個性があって性格も違うというのは当たり前のことですが、本当に実感したのは今回の飼育実習が初めてです。
 1日だけゾウと猛獣の飼育実習をしました。猛獣舎も安全な構造をしていたし、飼育係の方も安全には気をつけていましたが、小心者の私は常にあるはずのないことを想像して緊張していました。ただ、緊張していても動物に悟られたら仲良くできないと思って平然とするようにしていました。特にゾウは同じ空間で作業をして近くを通ることもあり、細心の注意をはらっていました。ゾウというと、小さなことは気にせずノッシノッシ雄大に歩いているイメージがありましたが、実は危険な面も持っているのです。それにしても、ゾウがあんなに頭が良かったなんて、驚きました。「プール」「あいさつ」などの芸(?)も出来るし、それどころか私達人間同士の会話も実は理解しているらしいです。ゾウの前ではめったなことは言えませんね。ゾウは本当に不思議な動物で、インドなどでゾウを神聖な動物としている理由が分かった気がしました。飼育実習は体力がいる仕事が多く特にゾウ舎のブラシがけが大変でした。飼育係の方がテキパキ作業をするので私も真似しようと思ってはいたのですが、「腰が入っていない!」と全然ダメでした。私は1日飼育実習をしただけで肩こり筋肉痛という状態だったのに、これを毎日続けるのは本当に大変だと思います。飼育の方には、これからも健康に気をつけて頑張ってほしいと思います。
 実習では貴重な体験ができ、本当に楽しかったです。お世話になった職員の皆様本当にありがとうございました。

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