でっきぶらし(News Paper)

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160号(2004年07月)1ページ

え!!これって 外来種

日本全国の公園や駅、商店街など全国至る所に生息し日常的に目にする「ドバト」や湖水でのスポーツフィッシングとして親しまれている「ブラックバス」や水田に繁殖して稲作に被害を及ぼしている「ジャンボタニシ」等は日本の在来種や生態系を破壊している原因ではないかと言われている「外来生物」です。
 ここで言われる外来生物とは、海外から人間が意図的に持ち込み飼育されている物や、貨物などで人間に気付かれないように入り込んだり、又それらの動植物を捨てたことにより日本の環境に適応し生育繁殖している動植物などです。
 このため国は「新・生物多様性国家戦略」において、外来種による生態系の攪乱の問題を、日本の生物多様性の3つの危機の一つとして位置づけました。そして、今年5月27日に固有の生態系を乱す外来種の輸入や飼育を規制する「特定外来種生物による生態系等に係わる被害防止に関する法律」が国会衆院本会議で可決されました。
可決した法の内容は「特定外来生物」に指定された種は原則飼育禁止。学術研究の他(1)動物園などでの展示用(2)教育用(3)やむえない仕事用などを例外とし、ペットなどの愛玩目的も認めないが指定時点で既に飼っているペットは許可の対象になります。認めるケースでも、逃げ出したり人間に危害を与えたりしない構造の施設で飼うことが条件で、施設の定期的な点検や個体識別の義務付けがなされます。違反者には、法人で最高一億円の罰金、個人でも三百万円以下の罰金が科せられるなどかなり厳しい内容です。ちなみに私達の周りで生態系に被害を及ぼしている外来生物をいくつか挙げてみると、アライグマ・カイウサギ・カミツキガメ・アカミミガメ・ソウギョ・ニジマス・ブルーギル・ウシガエル・アメリカザリガニなど身近にいる動物などを含め限りがないほど多く存在しています。
 それではこれらの外来種が生態系に有害とならないようにするためには、業者の指導ははもちろんのこと、私達が野生動物を愛玩動物として飼育する前に、その動物の特徴を知り、最後まで責任を持って飼育することが出来るかよく考えてから飼育することが大切です。決して捨てることのないように。 

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