でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 286号の5ページへ286号の7ページへ »

286号(2026年06月)6ページ

カーテンしっぽ⁈

午年になってから早いものでもうすぐ半年がたとうとしています。みなさんは、「ポニー」と聞いたらどんな姿を思い浮かべるでしょうか。すらりと伸びた脚や引き締まった体、ふさふさしたたてがみやしっぽなど、いろいろな姿がありますが、今回はその中でもしっぽにまつわるプチ事件を紹介したいと思います。

さかのぼること1年前、2025年の5月上旬、休みの私のもとに1通のラインが送られてきました。内容は、1枚の写真のみです。その写真にはチェリー(オス)の姿が映っていたのですが、初めて見る衝撃的な姿になっていました。地面すれすれまで伸びていたはずのしっぽが、半分くらいの長さにまで短くカットされていたのです。ただしっぽが短くなっただけでしょ、衝撃的だなんて大げさな~と思った方もいると思います。ですがポニー(特にチェリー)にとって、しっぽが短くなることは大問題なのです。

ポニーのしっぽには、ゆらゆら揺らして歩く時にバランスをとったり、持ち上げたり巻き込んだりして感情を表現したり、体にとまるハエを鞭のようにして追い払ったりと、大きく3つの役割があります。チェリーはほかの3頭のポニー、レベッカ(オス)、つくし(メス)、ハイジ(メス)と比べて、なぜか断トツで体にハエが止まりやすく、5月上旬、これからどんどんと温かくなりハエの増える季節、先ほど挙げた役割の中の『ハエを追い払う』が必須の個体です。追い払うためには、しっぽを振ってハエに当てる必要がありますが、今のチェリーの長さでは到底届きません。ハエもよくしたもので、しっぽを振られても届かないとわかれば、いつまでも体にとまり続けます。この体にとまり続けるハエは、サシバエという吸血性のハエで、蚊のように皮膚に針を刺して血液を吸います。刺されると痛みを伴い、傷口からは出血することもあるため、ハエが体にとまることは非常に強いストレスとなるのです。

ハエが本格的に活動を始める前に、しっぽをどうにか長くできないものか、しばらくは頭の中がこのことばかりです。しっぽは急には伸びないので、何かを付けて長さを出すのがよさそうだけど、何を付けるのがいいか、どう付けるのがいいか、なかなかいいアイデアが思いつかないまま2週間ほどが過ぎたころ、ふと思いついたのです。シャーシャーのカーテン(細いひも状の暖簾のようなもの)がチェリーのしっぽに似ているぞ!しかもそれなら、人間の髪のエクステの要領でしっぽに付けることができるかもしれないぞ!と。すぐにユーチューブで『エクステ 付け方』と検索してみたところ、これならできるかもしれないと思い、すぐに、チェリーのしっぽの色に合わせた白いカーテンと、縛るためのゴムテグスの用意を始めました。届いたカーテンをばらばらにして、足りない部分のしっぽを補える長さに調整し、いざ編んでつける作業です。おとなしく付けさせてくれるか心配していましたが、事前準備でしっぽを梳かしているときも、実際にしっぽにカーテンを編み込んでいるときも、驚くほどおとなしくいい子にしていてくれました。新しく付いたカーテンしっぽに違和感を感じていないようで、元から自分のしっぽだったかのように使いこなし、しっかりとハエを追い払うことに成功しています。チェリーのしっぽの白色と違い、カーテンしっぽは真っ白だったので最初こそとても目立っていましたが、月日が経つにつれ遠目で見たらわからないくらいになじみました。

あれから1年たち、チェリーのしっぽは少しだけ伸びましたが、まだまだ長さは足りていません。しばらくはカーテンしっぽ継続です。

(中川)

« 286号の5ページへ286号の7ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ