133号(2000年01月)2ページ
ニホンツキノワグマ 出産
本州から九州に生息しているニホンツキノワグマは、森林の開発により減少していると言われています。
当園で飼育しているニホンツキノワグマのメスの「サツキ」も今から10年ほど前の5月に、富士宮の開拓道路で保護され、生後2、3ヶ月の幼獣でした。
その後、園内散歩をさせながら人工哺育を行なってきました。
そうして1人前になった「サツキ」ですが、いつまでたってもやっぱり「甘えん坊」、「サツキ」の寝部屋の前に立つと、「ねえ、体をこすってよ!」といわんばかりに檻の横に体を置き、じっとしているのです。
そんな彼女の姿につい「はいはい、どこがかゆいのかな?」なんて独り言を言いながら、檻越しにこすってやると、気持ちよさそうな顔でいました。
こんな甘えん坊の「サツキ」も、昨年6月に交尾を確認、今年に入り寝部屋にワラを入れてやり、出産準備完了!その時を待ちました。
そして2月8日朝、部屋の奥から子の鳴き声が聞こえたのです。
サツキも落ち着いたもので、お腹の所に子を入れ、丸まっていました。
子は順調に大きくなっていると思いますが、冬ごもりが終了するまで、しばらく子どもとの出会いはお待ちください。