飼育日誌

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【ブログ】イベント報告:レッサーパンダに雪のプレゼント

昨日、イベント『レッサーパンダに雪のプレゼント』を行いました。

あまり知られていないかもしれませんが、静岡市は政令指定都市の中で一番高低差のある市です。

そのため寒冷な山間部から温暖な沿岸部まである自然の恩恵の多い都市でもあります。

そして高低差のある静岡市は山間部にはスキー場を、都市に近い温暖な場所に日本平動物園をもっています。

そこで毎年、2施設が提携してスキー場『リバウェル井川』からトラックいっぱいの雪を日本平動物園にすむレッサーパンダのところに運んできてもらっています。

レッサーパンダは本来山間部に生息し、場所によっては富士山よりも高い所で生活しています。

そのため、冬の時期は雪の中で過ごすはずですが温暖な日本平で暮らすレッサーパンダたちは雪を見る機会がありません。

野生下で目にするはずの雪をレッサーパンダに用意することで動物園での単調な暮らしに刺激を与え、

またたくさんのお客様にレッサーパンダが雪の上でもへっちゃらで過ごす姿をご覧いただいて

野生の姿を知っていただくことを目的にこちらのイベントを開催しています。

            雪の上でもさむくないように足のうらにも密に毛が生えています。

今年も幸いなことに晴天に恵まれ、そして残念ながらとても暖かい日となってしまいました。

イベント開催日はたくさんのお客様に来ていただけたものの、例年1週間ほどかけてとけていた雪が今年はたった1日でほとんどなくなってしまい、貴重な雪の日となってしまいました。

                               朝一番のたくさんの雪

昨日はほとんどのレッサーパンダが雪を気にせず歩きまわり、しかしやはりいつもと違うのが気になるのかいつも以上によく動く姿を見ることが出来ました。

ただ1頭、雪国生まれ雪国育ちのレッサーパンダ 和(カズ) だけが、いつもと違う放飼場の様子を警戒して1時間以上も雪の上に降りてきませんでした。


                        上からのぞき込むだけの和(カズ)

和の慎重でこわがりなので性格ゆえです。

昨年の和(カズ)はパートナーが仔育て中だったため雪のイベントの日だけメスと隣あわせでの展示となり、雪そっちのけでおおはしゃぎで駆け回っていた記憶があります。


                               降りてきた和(カズ)

今年はパートナーのニコとペアリングを行っているので、雪を警戒する余裕があったのかもしれません。

雪はとけてしまいましたが、レッサーパンダのペアリングはまだ行っています。

レッサーパンダの恋の季節にあたるこの時期のみご覧いただける2頭同居になりますのでぜひ見に来てください。

また、こちらのイベントは静岡市『リバウェル井川』さまのご協力のもと開催しています。

静岡駅から2時間足らずで行けるスキー場です。

興味のある方はこちらにリンクを貼りましたので是非レッサーパンダに与えたものと同じ雪を見に行ってみて下さい。


                       例年どおり雪を避けながらあるくスミレ


             静岡うまれ静岡そだちながら好奇心旺盛で雪も気にしないニコ


同じく静岡うまれ、静岡そだちのかずのこ。雪にリンゴを隠したので雪を誤解していそうです。


                 雪国うまれ雪国そだちのガオガオ。雪は気にしません。


雪国生まれのホーマー。やはり雪はこわくないようですが雪の上を何度もあるいていました。

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