でっきぶらし(News Paper)

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272号(2023年06月)4ページ

園長だより

はじめまして。静岡市立日本平動物園長の竹下です。私事ではありますが、平成27年に動物園に配属され今年で9年目になります(園長としては4年目です)。動物園の職員としては、まだまだ若手です(笑)

さて、話は変わりますが、昨年5月5日(こどもの日)にゾウの「シャンティ」が亡くなり、早いもので1年が経ちました。1970年生まれ、53歳で亡くなりましたが、国内で生存するゾウでは5番目の高齢でした。一生懸命起き上がろうとする姿には何とも言えない気持ちになったことを思い出します。日本平動物園は、昭和44年(1969年)に開園し、わたくしも子どものころ両親に連れられて何度も当園を訪れ、その時かわいいゾウが2頭いたことをうっすらと覚えています。それから50年近くが経過し、子どものころに見た動物園とは外観、施設などだいぶ変わりましたが、開園当時から変わらないのは、2頭のゾウでした(実は当時からいるフラミンゴも数羽います)。もちろん当時とは比べ物にならないくらい成長し、大きくなっているわけですが、子どものころに見たゾウはものすごく大きな動物に見えていたのを覚えています。現在は、ダンボ1頭となってしまいましたが、57歳と国内では多摩動物公園のアヌーラ(オス)に次ぐ2番目に高齢で、メスでは国内最高齢になります。ダンボが1日でも長く健康で幸せに暮らせるよう担当飼育スタッフが毎日丁寧に飼育管理をしています。私はこれまでにダンボから二度三度、水や泥をかけられていますが、担当飼育スタッフの指示はしっかり聞いてくれるんですよ。やはり毎日コミュニケーションをとっている飼育スタッフとはしっかりとした関係性と絆ができているんです。このことから、我々人間も様々な人と接する中で、積極的にコミュニケーションをとり、絆を深めることで信頼関係が構築されることをいつも学ばせていただいています。

最後にダンボに一言、年齢はほぼ同級生です。水はいいですが、泥だけは勘弁して下さい(涙)

竹下 秀人

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