でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 269号の7ページへ269号の9ページへ »

269号(2022年12月)8ページ

スポットガイド 9月18日 アヒル・ガチョウ

 9月18日にアヒル・ガチョウのスポットガイドを行いました。晴天にも恵まれて、来園者の皆様も沢山集っていただき、実施することが出来ました。今回のテーマは人間とアヒル・ガチョウの関係について説明させてもらいました。アヒルは約2000年以上前に野生のノガモ(マガモ)を、ガチョウは約4000年前に野生のガンを卵、肉、羽毛を採るために飼い慣らし、改良したことが始まりと言われています。イヌ、ネコ、ウマ等と同じぐらい人間とは長い関係を築いています。

 日本でもアヒルは約1300年前に肉が食べられ、豊臣秀吉が水田で飼うよう推奨した(アイガモ農法)との記録があります。ガチョウは約680年前から肉が食べられ、明治時代から本格的に飼われるようになりました。現在はアヒル・ガチョウとも卵、肉等は食用に、羽毛は羽毛布団やダウンジャケットで使用されています。生息場所は池や沼地で、水に沈まないように尾腺(びせん)から黄色の脂を出して羽にこすりつけています。両羽の特徴は、寿命が約20年であまり飛ぶことができず、アヒルはオスが「ギーギー」「クエクエ」、メスは「ガア」と鳴き、ガチョウはオス、メスとも「グワーグワー」と高い声で鳴きます。また目は夜でも見えます。アヒルはカモ目カモ科マガモ属で身体が小さく、首は短く、くちばしは比較的平たいです。マイペースな性格をしていることが多く、あまり神経質ではありません。一方ガチョウはカモ目カモ科ガン亜科で身体が大きく、首は長く、くちばしの上にコブがあります。警戒心がつよく、気配を感じると大声で鳴くので欧米の牧場では番犬替わりに使用されていることもあります。このようにアヒル・ガチョウは人間と長い歴史を共にしてきました。動物園に来た際はぜひ身体の特徴や、鳴き声等を観察してみてくださいね。

(高田 正樹)

« 269号の7ページへ269号の9ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ