でっきぶらし(News Paper)

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268号(2022年10月)4ページ

ダチョウのドキドキ大移動 その2

 移動当日は予行演習よりも多くの飼育員に来てもらい、目隠しをするときも10人以上で入り、クランキーを捕まえて後ろから押して歩かせる人とその周りを捕獲用のネットを持って万が一に備えてくれる人などに分担して行いました。担当者の私は、初めて園内を歩かせることで1週間以上、緊張していました。予行演習よりも多くの人数で入ったので、クランキーが想定以上に高くジャンプしたり、しばらく座り込むなど小さなハプニングはありましたが、なんとか無事に移動してくれました。

 移動した旧バイソン舎では今までのダチョウ舎と違い、部屋で餌を食べているところを見ることができたり、すぐ近くにクランキーが来てくれたりと今まで以上に皆さんに楽しんでいただけると思います。放飼場に初めて出た時は、お隣さんのキリンの「ダイヤ」にかなりびっくりしていて怖がっていました。それもそのはずです、クランキーはもともと川を挟んだ向こう側にいるアクシスジカくらいしか見えず、シロサイがお隣さんでしたが壁があって見えません。そのため、自分よりも背の高い動物を初めてみたのでかなり怖がっていました。

 前のダチョウ舎では、室内よりも外が好きでなかなか入ってくれませんでしたが、今のダチョウ舎では最初のうちは安全なのは室内と思っていたようで、「ダイヤ」が近くにいるときは絶対に放飼場に出ない引きこもりのようになっていました。最近では慣れてきたので、ダイヤが近づいてきても、あまり気にせずに毎日楽しそうに外と室内を行き来しています。クランキーは人も好きでたくさんの方が声をかけてくれることがうれしいようなので、ぜひ新しいダチョウ舎でもクランキーをかわいがってもらえたらと思います。

(井上 志保)

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