でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 242号の5ページへ242号の7ページへ »

242号(2018年06月)6ページ

動物病院スポットガイド(4月1日)

 4月1日に動物病院のスポットガイドを行いました。動物病院は普段立ち入ることのできない場所であるため大人気で、人数制限を設ける場合もありますが、今回は全員にご案内することが出来ました。
 動物病院のガイドでは基本的に入院室の公開はしていません。入院動物の中には元気な時以上に神経質になってしまう子がいるからです。今回は動物の治療や手術等を行う「処置室」と、解剖や標本制作を行う「解剖室」の2ヶ所のガイドを行いました。
 「処置室」では、動物の治療に実際に使用している機械や道具を見ていただきました。チンパンジーが骨折した際のレントゲン写真を見たり、大きいサイズの動物用の体重計に乗ってみたりと、小さいお子さんから大人の方まで楽しんでいただけました。また吹き矢やタモ、皮手袋といった道具を見て、一般の病院とは違った、“動物園らしさ”も感じていただけたのではないでしょうか。
 「解剖室」では、標本を並べ、動物園動物の死んでしまった後のことについて知っていただきました。動物園では、死んでしまった動物の解剖を行って死因を究明し、他の動物の飼育に活かすようにしています。餌は適量だったか、温度管理に問題はなかったか等、考えることはたくさんあります。そして解剖後、一部の動物は標本となり、私たちに動物の体のつくりについて学ばせてくれています。今回はキリンとマンドリルの皮標本、アムールトラ・ロバ・ワニの骨格標本、ヒヨコ・ワカサギ・アジの透明標本、ダチョウの偽卵を見たり触ったりしていただきました。標本はビジターセンターやハンズオンガイドでも見ることが出来ます。生きている動物から学ぶことも多いですが、それと同じくらい、またはそれ以上に死んでしまった動物から学ぶことも多くあります。
 動物病院のガイドはいかがだったでしょうか。普段目にする動物園とは違った魅力に気付いていただければ幸いです。今回のガイドでは、標本制作に興味のある方もたくさんいらっしゃったので、それに関するイベントや講習会等も検討していけたらと思います。
(吉見綾音)

« 242号の5ページへ242号の7ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ