でっきぶらし(News Paper)

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225号(2015年08月)2ページ

■動物へのイメージ!

■動物へのイメージ!

唐突で申し訳ありませんが、皆さん、動物に対してどんなイメージを持っていますか? ゾウ・ライオン・ホッキョクグマ…等々、多少の個人差はあるかもしれませんが、まあ、色々な動物達に対して、皆さん、おそらく共通のイメージを持っていらっしゃると思います。
 しかし、です。もし、そうした共通イメージが現実の動物達の姿や生態からかけ離れている…動物達の実態からとんでもなくかけ離れているとしたら、どうしますか?
例えば、オシドリです。【オシドリ夫婦】と言う表現が定着しているこの鳥は(念の為に確認しますが…オシドリ夫婦って普通は、いつも一緒にいる仲の良い御夫婦を指しますよね?)、実は、ほぼ毎年ペアの相手を変える鳥で、一年の繁殖シーズンの中で相手を変える事も珍しくありません。つまり、もはや慣用句になっていると言って良いこの【オシドリ夫婦】は、オシドリの実態に照らし合わせると、あくまで現実的・人間的な表現ですが【お互い浮気者の夫婦】と言う事になってしまうのです。
 そして、あのライオン…強者の象徴の様に言われていますが、正直言ってそんなに強くはないと思います。彼らより強い動物はたくさんいるし、その中には様々な草食獣も入っているからです。動物の強さとは、パワーではなく生きる為に必要な総合能力であり、そうした総合能力的な点で考えた時、ライオンは、正直う~ん?です(特にオスライオンは、非常にう~ん?です。付け加えれば、オスライオンは自分の属している群れの中で、実際はボスでもリーダーでもありません。簡単に言えば、不安定な立場におかれた一種のお婿さんです)。更に、ちゃんとした動物図鑑を参照すれば、時折、ライオンはこう表記されている事があります。【一般的に最も強い動物だと思われている】…そう、この【思われている】という表現は【考えられている・伝えられている・言われている】という事で、もっと理解しやすく言えば、こう表記してあるという事実はライオンが最強の動物であるという話(話というより正確には、おとぎ話なのですが)が現実ではない、と言う事を意味しています。現実であれば【~れている】ではなく【である!】と言い切るはずですから。これは幻想・空想・伝説・迷信が優先されて、架空の話があたかも事実であるかの様にイメージとして定着してしまった典型的な例でしょう。
 さて、複数の方々が持っている共通イメージ以外に、特定の方々が個々に持つ動物のイメージについて紹介したいと思います。例えば、こんな事例が(ちなみに、以下の事例は、私が実際に会ってお話をした方々の発言で、事実です!)過去、ありました。
ライオンやトラがネコ科だと思っていない人・ペンギンを鳥だと思っていない~またはペンギンが泳ぐ事に驚く人・キリンは巨体になって首が伸びた馬の一種だと思っている人・イルカを魚だと思っている人・ゴマフアザラシがエラ呼吸していると思っている人…ゾウが卵を産むと思っていた人もいました。まだまだ沢山ありますが、今回はこれくらいで。
イメージって、じっくり考えれば、こわ~いものだと思います。
あなたの持っている、色々なイメージ(動物に対するイメージ以外にも他の様々な事柄に関するイメージ)。本当に大丈夫ですか?

(長谷川裕)

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