でっきぶらし(News Paper)

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217号(2014年04月)7ページ

スポットガイドだより No2

《2月16日 レッサーパンダ》

 2月16日・13:30より、レッサーパンダのスポットガイドを行いました。
 開催場所は、これも最近の日本平動物園の施設新造の一環で建てられた、レッサーパンダ館。真新しい施設です。当園にお越しくださった方ならば御理解いただけるかと思いますが、内部構造的には大きく隔たる部分があるものの、基本的にこのレッサーパンダ館は、来園してくださった方々に様々なインフォメーションを行っているビジターセンターと、更にペンギン館とも建造物としては融合しています(つまり外観としては角度にもよりますが、一つの建物に見えます。より正確には、ペンギン館は隣接しているといっても構わないのですが)。
 特に、ビジターセンターとレッサーパンダ館は、事実上双方が敷地を共有する形式を執っており、今回のガイドは丁度、これら2つのゾーンが交わっている様な部分にある、大きな画面を壁に映す事ができるプロジェクターが常設されている場所で行いました。通常、この場所は、ビジターセンター内に展示されている動物達の様々な標本群(色々な骨格標本が人気です)から遮蔽無しでそのまま行くことができるのですが、今回、特別に、取り外し可能な壁を周囲に設けてひとつの大きな視聴覚ルームの形態にし、照明を消す事によりプロジェクターの画像が鮮明になる様にしました。そして、このプロジェクターで、沢山のレッサーパンダの画像を観ていただきながら担当者が解説したのです。
 今回の担当者は、もう長い間レッサーパンダを担当している飼育員で、何年か前に行ったレッサーパンダのスポットガイドの時も、彼がガイドを受け持ちました。それだけ長い間の担当者なので、今回、プロジェクターの様々な画像紹介の中で、彼が保存していた、当園で産まれた双子のレッサーパンダの詳細な記録も披露され、しかもこの双子は母親が育児放棄をしてしまったせいでほぼこの担当者が育てたので(これを人工哺育と言います)、生後間もなくの姿からだんだん大きくなって行く貴重な姿を、克明に皆さんに御覧いただけました。参加者の皆さん(30人はゆうに超えていましたね)からは、レッサーパンダが最初からあの毛色をしていない事実に驚きの声が上がり、徐々にレッサーパンダらしく成長していく様子には盛んに『可愛い!可愛い!』との言葉が飛び交っていました。
 そして、ガイドのラストに行ったクイズでは、小さなビニール袋に入った、青や緑や薄いグレーの【紙】が景品として配られました。
 【紙】が景品?何故?
 実はその【紙】はレッサーパンダの糞(まぁ、うんこですねぇ)を使って作られた物だったのです(和紙を作るのと同じ原理で作られた逸品です)!!
 非常に可愛らしい、素敵なガイドになりました。

ZOOスポットガイド班長 長谷川 裕

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