でっきぶらし(News Paper)

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161号(2004年09月)1ページ

母親になったトラのナナ

読者の皆さん、大変喜ばしいお知らせがあります。アムールトラのメス「ナナ」が6度目の出産を9月の30日に迎えました。「ナナ」の出産経歴は、遡ること平成13年初夏初めて3頭の子供を出産しましたが、子育ての環境と母親としての目覚めが上手く噛み合わず残念ながら子供達は元気に育つことが出来ませんでした。
 それから4度子宝に恵まれましたが、昨年の1頭の人工哺育個体以外は数日後病気や衰弱で死亡してしまいました。
 そして今回6度目の出産を迎えることになったのですが、何とか安心して子育てができるようにと、今までの教訓を基に飼育員達の地道な努力と少しずつ芽生えてきた「ナナ」の母性本能とが一体となり、見事3頭を出産し、現在母親として子育てに頑張っています。順調に成長すればこのトラ夫婦にとって自然哺育としては初めての子供達になります。
 11月中頃初めての健康診断を行い、オスが1頭、メスが2頭と判明しました。身体的にも問題もなく順調に成育しています。
 アムールトラは生息地域の環境悪化のため野生下では現在200頭位しか生息していないとも言われ、国際的にも大変希少な動物です。国内の動物園でも毎年わずか数頭しか繁殖していません。
 このため、早くも今回繁殖した子供達を是非とも将来飼育したいという希望を持つ、国内のいくつかの動物園から問い合わせが来ています。
 子供達が力強く歩けるようになる生後三ヶ月頃、皆さんに一般公開(この記事を目にする頃はどうかな?)出来るように担当者をはじめ頑張っています。応援して下さい。詳しくは【次回号】の記事を読んで下さい。担当者の苦悩と奮戦が伺えることでしょう。

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