287号(2026年09月)3ページ
もっと動物園に来てほしい!
こんにちは。今年度からホッキョクグマ・シロフクロウ・アジアゾウの担当になった飼育員です。昨年度までいたふれあい動物園とは大きく変わり毎日奮闘中ですが、その分新鮮で毎日充実しています。
ここで、突然ですが、みなさんに質問です。1番最近動物園に行ったのはいつでしょうか?GWですか?もしかして…小学生の遠足以来、またはお子さんが小学生くらいだったときの10年前だったりしますか?では、もう1つ質問です。みなさんは、どんな時に動物園へ行きたいと思いますか?天気がいいときですか?お子さんやお孫さんが家で退屈そうにしているときでしょうか?それとも、デートで行く場所のネタが尽きたころですか?はたまた、パンダやラッコなど有名な動物を見たいときですか?ちなみに私は、基本いつでも行きたい派なので、旅行先が決まると、ソッコーで近くにある動物園・水族館を探します。というより、動物園をメインの行き先で考え、予定を立てちゃいます。なので、ここ数年では、1年に28~32か所の動物園・水族館+プライベートで日本平へ2~3回行っています。まあこれは少数派だと思いますので・・・。おそらくほとんどの方は、動物園へ行くのは年に数回、地元の1番近い動物園へ行くのは年に1回といった所ではないでしょうか。
でも、それではもったいないんです!!!ということを、今回お伝えできたらなぁと思っています。前置きが長くなり過ぎましたね。
それでは本題へ。まず、季節が変わるごとに、見られる動物たちの様子が変わります。例えば、ホッキョクグマ。基本的には群れを作らず1頭で生活をしますが、繁殖をする時期だけはオスとメスが一緒に行動をします。そのため、日本平ではだいたい1月~4月くらいにはロッシーとバニラが同じ展示場で見られます。プールで遊んだり、くっついて昼寝をしたり、普段とは違った様子が見られます。また、季節によって採れる食材も変わりますから、与える餌にも変化が出てきます。アジアゾウのダンボには、春にはタケノコ、夏にはスイカ、秋にはカボチャ、冬にはミカンをあげることがあります。どのように食べるかは食材によって違いますし、ミカンの皮をきれいにむいたときには、「そんな器用に鼻が使えるの?!」と驚かされました。
続いて、動物が成長していく様子が見られます。『ベビー誕生!』という知らせを聞いて生まれたばかりの赤ちゃんを見に来たものの、意外と2回目以降って来なかったりしませんか?もちろん赤ちゃんの頃は可愛いですが、そんな動物たちがだんだんとたくましくなっていくところも見てほしいです。マレーバクのように、成長と共に模様が変わっていく種は、特にわかりやすいですね。2024年7月に生まれたオリバは、最初は水に入るのにもおびえていましたが、だんだん慣れ、ついにはバシャバシャと激しく遊ぶようにまでなりました。そんなオリバも6月には千葉市動物公園へお引越し、新天地でマレーバクの繁殖に貢献してくれることでしょう。
もちろん、動物だけではなく、園内の植生や野鳥にも変化があります。春の桜や秋の紅葉を楽しむこともできますし、少し耳を傾けてみると、コゲラのドラミング(キツツキの仲間が木をたたく音)やウグイスのさえずりなども聞こえます。オオアリクイ舎横の上の池には、渡りをした冬鳥たちも来ます。双眼鏡とカメラを持って園内の自然観察をする楽しみ方もしてみてはいかがですか。
と、これまで動物園の楽しみ方を長々と激推ししてきましたが、いかがだったでしょうか。もちろん、遠方の動物園にはなかなか行けませんが、みなさんの1番近くにある動物園でしたら、気軽に足を運べるのではないでしょうか。全部まわろうとはせず、「今日は猛獣館をメインに!」とか、「このイベントに合わせて行こう!」など、それぞれの楽しみ方を見つけていただけたらと思います。そして、ぜひおすすめの周り方や楽しみ方を発見した際には、教えてください。みなさんを、猛獣館・ゾウ舎でお待ちしています。
(梅原)



